ふく

ふくが市場に出回りだすと、大相撲の九州場所がはじまり、それが終ると寒さも厳しくなってくる。春の訪れとともに市場から姿を消す。冬の訪れとともにはじまり終るそれがふく(河豚)だ。薄く引いた刺身で高価で珍しいコウトウネギを巻いて、カボスと醤油、モミジオロシを混ぜたタレにつけていただく。思わず日本酒に手がのびる。アツアツの鍋に白子をいれてフウフウいいながらいただく。福岡に生まれて良かったと思う一瞬だ。
フクは天然物、それも外海物が一級品だ。料亭で食べると高くて手が出ないが、魚屋で注文すると年に一度くらい食べてよいと思うくらいの値段で楽しめる。それでも１人前１万円するのだけど。濃厚な旨味たっぷりな天然物を頑張って楽しんで欲しい。