キスゴ

宗像では、キスの事をキスゴと呼ぶ。5月くらいからキスを網で取る漁法により市場に安価で出回りはじめる。キスゴは魚体のイメージ通り繊細な白身だ。塩焼きや天婦羅でよく食卓に上る。天婦羅種としては最高な魚で、サクっとした歯ざわりに上品な白身はよく合う。
その他、南蛮漬けや干し物と、白身を生かした調理方法はたくさんある。
私のお勧めは、キスゴの刺身だ。大きめのキスゴを3枚におろし、ヒラメの刺身よろしく薄造りにする。歯ごたえといい、甘みといい、ヒラメの刺身と遜色ない。ぜひお試しあれ。

静岡県静岡市の久能海岸は石垣いちごの産地として関東では知られている。
現在この久能海岸は浸食によって砂浜は消滅した。
３０年ほど前、まだ遠浅の海岸だった頃、キスの投げ釣りを楽しんだ。
バケツ一杯のキスを開いて、ひたすら天ぷらにしたのを思い出した。
福岡に来てから口にする機会が少なくなったが、今年はいただいてみよう。